2020年、パンデミックの影響で現場に出向いて行う通訳は減りました。現場に行き、通訳業務を行ったのは医療通訳のみだったと思います。
2021年、少しずつ展示会をオンラインでやってみようという動きが広がっているように感じます。この度、ご縁をいただきオーストラリアのエージェントから初めて仕事を受注しました。オンライン通訳なのでシンガポールにいても問題なし!クライアントはオーストラリア政府関係機関で、クライアントのクライアントは日本の方々です。
オンライン展示会
事前にミーティング時間が割り当てられており、15分毎にバイヤーと商談を行いました。ミーティング毎にリンク先が決まっており、時間になったらアクセスしてミーティングを開始するという形でした。Zoomではなく、クライアント独自?のプラットフォームでした。
現場でも15分毎にバイヤーが入れ替わる商談をしたことがあったので違和感は特に感じませんでした。
チャット、画面共有もZoomと同じようにでき、テクニカルな問題は特になかったと思います。
直前でミーティングがキャンセルされたのに連絡をもらっていなかったため、リンクをクリックしても誰もいない!もしかしてリンクが間違っているのかも!どうしよう!と焦った時が1回ありましたが、それ以外はスムーズでした。
オンライン通訳ミーティングで感じたこと
・クライアントは、行き来ができない中でオンラインという形でも顔を見ながら話をすることができて嬉しいと仰っていました。実際に今すぐオーストラリアに来れなくても、今すぐ商品を販売することができる状況でなくても、連絡を取り続けていくことが大事と仰っていました。本当にその通りだなと思いました。
・オンラインならではのマナーを考えさせられました。クライアントのクライアントでオフィスの電話の鳴り響くところからミーティングに参加されていた方がいらっしゃいました。私は何を言っているのか聞き取るのに必死!非常に通訳泣かせなミーティングとなりました。クライアントも周りのノイズがうるさかったと仰っていたので、もう少し静かな個室に移動するなど配慮が必要だと思いました。
・クライアントの家族の乱入がありました。「ママ、今日の夕飯何する?」と聞かれていて、「プロフェッショナルとは程遠い姿でごめんなさい」と謝っていらっしゃいました。在宅勤務で子供が自宅にいる場合、仕方ないことではないでしょうか。完璧を求めすぎず、お互いを思いやりながら温かい気持ちで接していくことが大切だと思います。
・オンラインでも気持ち、心が通じるんだなと思いました。オーストラリアは私の第2?第3?の故郷です。クライアントが住んでいるところがたまたま私がホームステイをしたことがある場所だったので懐かしい気持ちでいっぱいになりました。自分がオーストラリアに舞い戻ったかのような気持ちになりました。私に英語を教えてくれたオーストラリアに少しでも恩返しができれば、クライアントのミーティングがうまくいけば良いなとの気持ちで臨んだミーティングでしたが、結果的にクライアントにも喜んでもらうことができました。
オンライン通訳まとめ
15分毎にミーティングが始まる目まぐるしいオンライン通訳でしたが、とても楽しく仕事をさせていただきました。真剣に商談会を進めていく中に笑いもあり、心が近く感じられました。
特に今何かできるわけではない、でも現在の状況を聞いてみよう、連絡取るだけでも取ってみよう、そのような時にオンライン通訳を使ってみてはいかがでしょうか。