私はElizabeth Gilbert(エリザベス・ギルバート)が好きです。
一番知られている著書は『Eat, Pray, Love(食べて、祈って、恋をして)』だと思います。実はまだ読んだことないのですが。
著書は読んだことないのですが、彼女のTED TALK(テッドトーク)を見てファンになりました。
彼女のTED TALKの1つ、「Your elusive creative genius(つかみどころのない創造の精霊)」を見て、創造性に関して通訳も同じことが言えるのではないかなと思いました。
創造の精霊とは
リズは詩人Ruth Stone(ルース・ストーン)の例をとって、創造の精霊を説明しています。「詩が自分に近づいてくるのを感じたルースは、がむしゃらに走って家に戻り、紙と鉛筆を手に取り、詩が身体を通り抜ける時に書き留めました。私もそんな精霊、ジーニアスに出合う瞬間があります。アイデアが降りてくるんです。どこからともなく。」
通訳における創造の精霊?
通訳に関して言えば、全て創造するわけにはいかないので制約はあります。スピーカーが言っていることを訳さないといけないわけですから。
それでも言葉が降りてくることがあります。明らかに自分が考えた言葉ではないものが。
この現象を私の中では「通訳の神様が降りてきた!」と呼んでいるのですが、通訳の神様とグーグルでサーチしてみると大御所の通訳者の方々の名前が出てきました。。。通訳の神様=大御所の通訳者なんですね。
他の通訳者の方々は、この現象を何と呼んでいるのでしょうか?
スピーカーが話している時に、「この言葉はこう言おう、このフレーズはこう言おう」というのが考えずにふっと降りてくるんです。スピーカーが英語で話しているのであれば、その言葉に対する日本語がふっと降りてくるんです。
例えば・・・
最近体験した「通訳の神様が降りてくる」は、オンラインで通訳勉強をしている時でした。
スピーカー「今回のコロナ禍は、地球という一つの有機的な生命体の自浄作用なのではないかとすら思えてきます。」
普段なら「自浄作用」という言葉が咄嗟に英語で何といえばいいのか分からず悩むはずなんですが、この時は“clean-up exercise”という言葉が降りてきました。
そして「通訳の神様が降りてきた」時は、結構な人数の人がいるのに「では、今のところ藤野さん訳してください。」と当てられるんですよね。
15年近く通訳をしている私ですが、これまでに3回「通訳の神様が降りてくる」体験をしています。どれも通訳勉強をしている時で、どの時も当てられました。
これからも通訳の神様よろしくお願いします!できれば仕事中にやって来て欲しいです。